コミュニティに入るか入らないかでエンジニアとしての幸福度がかわる

以前、「勉強会に参加しないと不幸になる話」というのをアップしました。
勉強会に参加しないと不幸になる話 - きしだのはてな
このときは、勉強会x勉強会という枠だったので、「勉強会」と表現していますが、実際にはコミュニティに参加しないと不幸になる話でした。
あと、ここでの幸せ・不幸せというのは、エンジニアとして、という話で、エンジニアリング能力があがるとか、エンジニアリングの活動がやりやすいとか、エンジニアリングの活動が評価されるとか、エンジニアリングの話題を共有できる仲間が増えるとか、そういう観点です。
エンジニアとしての幸せ以外にも、人生にはさまざまな観点の幸せがある、ということは最初に補足しておきます。

会社が教育機能をもっていない

エンジニアとしての幸せに大切なのは、エンジニアリング能力を上げていくことです。
ただ、2013年の産業経済省IT人材白書の概要に

IT企業に対して、2011年度の年間総人件費に対する教育研修費の割合を尋ねた結果、1割近くの企業が教育研修費の割合を「0%」と回答している。また、4分の1近くの企業が「0.1%〜1%未満」と回答しており、これらの回答を合わせると3割に達している。

とあることから、会社にいて能力をあげるということは難しくなっているようです。
仕事の内容についても、能力があがるような仕事をやっていないので、それだけでは能力があがらない状況のように見えます。
そのため、自分で勉強するということが大切になっています。

会社がコミュニティ機能をもっていない

コンプライアンスやプライバシといった名目で、仕事以外の情報がなかなか組織横断で伝わらなくなっています。
自分で勉強をするためには、情報とモチベーションが必要ですが、会社のつながりの中で同じような勉強をしたい人がいても、なかなかコミュニケーションが取れないんじゃないでしょうか。
まだ同じ部署にいたり同じ仕事をしていればいいですが、別会社の人や別部門の人とかだと仕事的に2ホップ離れればなかなかコミュニケーションの機会がなさそうです。

求人サイト経由でいい会社に入りにくい

もちろん、教育をちゃんとしてたり、能力のあがる仕事をやってたり、コミュニケーションちゃんとやってるような会社もあると思います。というか、ありますよね、たくさん。
けど、そういった会社にハローワークや求人サイト経由で入るのはなかなか難しい。直接エントリーするにしても、小さな会社は自力でみつけるのも大変です。

コミュニティ上に情報もモチベーションも仕事も仲間も循環してる

それがあるからこそ「コミュニティ」なわけでもありますが。
いま、Twitterを中心とした巨大な技術者コミュニティが存在してます。ここでのコミュニティというのは、そのことです。
Twitterを中心として、最新情報を得たり、ブログで技術情報をまとめたり、githubで開発をおこなったり、勉強会で顔をあわせたり、モチベーションを得たり、何やっても自分以上の人がいてヘコんだり、良い会社をみつけたり、逆に会社がよい人材をみつけたり、単に酒を飲むために集まったり、集まりそこねてボッチになった人をながめたりということが起こっています。


そこでのやりとりは薄く(たまに濃く)頻繁に広範囲に行われているので、伝播や、質の向上が非常に早くなっています。
もしコミュニティに参加せず、まわりにコミュニティに参加してる人もいないといった状態で勉強や開発をしたとしても、それはコミュニティに参加してる人たちと比べて時間軸がかなり違ってきています。


コミュニティに参加しているかしていないかで、エンジニアとしての幸福度に差ができているように思います。