数学は、そこに数学を感じた瞬間にあらわれる

数学や物理の法則は、人間が存在する前から存在したように思いますが、実際には人間が存在しない限り数学や物理の法則というのはありません。
中学や高校で習った範囲のニュートンの法則では、動いている物体は時間が遅くなるといったような相対性理論の影響を考えていません。
相対性理論の方はというと、量子力学とは切り離されて考えられます。量子力学では重力の影響を厳密に考えられません。重力は相対性理論の話です。現在のところ、量子力学相対性理論は同時に考えることができません。


数学の場合はすべてなにかの制約を与えた世界になります。この制約は人間が与えています。
簡単なところで言えば、数学でいう「線分」という太さのないまっすぐな線のは実在せず、実際に線を引けば少しの太さをもったり曲がったり少し動いたりします。そこに意図的に「理論上」という制約を加えて「線分とは」と定義していくのです。


このように、数学や物理の法則というのは、世界に最初から埋まっていたわけではなくて、人間が制約をあたえて世界という素材から削りだしていっているのです。