GoogleのCEO Eric Schmidtへのインタビューによると、Googleの長期的な目標は「ユーザに答えを一つだけ与えて、ユーザがそれで満足する状態」だということだ。
GoogleのCEO Eric Schmidtが検索の未来を語る–"脳と直接対話したい" | TechCrunch Japan
それならすでにTwitterで実現できている。
Twitterで質問を投げると、答えが多くても2通り返って来る。もちろんなにも返って来ないことも多いし、たくさん返って来ることもある。
どんな答えが返って来ても、「こういう質問をするとこういうレスポンスが返る」ということで納得する。
いろんな答えが返ってきたときには「いろいろな考え方があるのだな」ということがわかる。
なにも答えが返ってこないときには、「この質問にすぐ返せる答えというのはない」とか「この質問に興味を持っている人はいない」ということがわかる。
なんらか、納得する。
Eric Schmidtはこのようにも述べている。
今後の10年について唯一確かに言えるのは、ユーザに答えを一つだけ与えてユーザがそれで完全に満足する、という課題にいよいよ実際にぶつかるだろうということだ。今は、アメリカ人の何パーセントがパスポートを持っているかという質問に対してGoogleがくれるのはサイトのURLだ。そして答えは、サイトによってまちまちだ。それらを読むのはけっこうおもしろいし、最後にはこれで決まり!と言えるサイトが見つかる。でも今後の課題は、そういう決定的なサイトをGoogleが見つけて、そこの内容のまとめもGoogleが作ることだ。それを、クェリへの答えとしてユーザに進呈する。補完的に、引証などがいくつかあってもいい。
Twitterで「アメリカ人の何パーセントがパスポートを持っているか」という質問を投げると、ぼくをfollowしてくれている人のだれかが決定的なサイトを見つけてくれて、そこの内容を140文字以内でまとめて、クエリへの答えとしてぼくに進呈してくれる。
もちろん、Twitterでは、質問の内容に答えが返っているかどうかは、それに答えれる人をfollowしているかどうかによる。でも、Twitterはここで終わりとは限らない。だれかその質問に答えれる人を紹介してくれることもある。
答えが返せないような質問をしたときには、「このように質問をかえてはどうか」というアドバイスをうけることもある。
「その質問には答えられないけど、こんな事実があるので、こういうことを調べればいい」というアドバイスをうけることもある。
このように、回答に質問者を導く機能というのは、Googleのアプローチでは絶対に得られない。
その意味では、TwitterはGoogleには不可能なことを実現していると言える。
Twitterのこのような機能を体感するには、多くのfollowerが必要だし、こちらもfollowingに対して同様の機能を提供する必要もある。Twitterを利用する多くの人がこのようにTwitterを使えるようになるには、まだまだ時間が必要だしTwitterのシステムはもっと負荷に耐えれる必要があると思う。
でも、Googleの長期的な目標を実現するのは、優秀な頭脳の集まるGoogleのアプローチではなく、Twitterのように多数の普通の頭脳の集まるシステムだと思う。