オブジェクト指向について

参考までに、ぼくの基本的な定義は、ランボーの「データ構造と振る舞いが一体となったオブジェクトの集まりとしてソフトウェアを組織化すること」という定義に従っています。そのようなオブジェクトが単体ではなく組織化されるということが重要です。オブジェクト指向を勉強するとはそのような組織化のしかたを勉強することだと考えています。


現在のシステムは、データはデータベースに格納され、振る舞いとは分離して管理されています。そのような中では、システムをオブジェクトの集まりとして組織化することはできません。
局所的にも、ステートレスを前提としたHTTPの処理では、オブジェクト組織の必要な局面はありません。
個別のオブジェクトの共通化に継承を使うという点では「クラスは単にユーザー定義型であり、継承は部分型と差分プログラミングを実現する仕組みだととらえる」だけで充分だと考えています。
そうしたシステムにオブジェクト指向を無理やり適用しようとしても、デメリットばかりが目立つと考えています。そうすると、オブジェクト指向は禁止したほうがいいという結論になります。


上記の定義は、OMT本の序論のものです。