必ず質問の出る講義

講義のあと、「質問ありますか?」ってききます。
で、だいたい、質問ないわけですね。あっても、「レンタルサーバーってどこがいいですか?」みたいな講義とは関係ない質問。
というか、質問が出ないように、工夫をするので、当たり前なんです。
講義は、おおまかには、課題を提示したあとでその解決法を提示するというサイクルで進むわけですが、そのサイクルは閉じている必要があって、提示した課題はサイクルのなかで解決させるわけです。
質問が出たとすると、サイクルの中にそれを織り込んで、次回からは質問が出ないようにする。
そうすると、講義の完成度があがるほど質問は出にくくなるわけです。
でもやっぱり「質問する」ということをしてもらいたい。
そうなると、質問の種をまいていく必要があります。
で、安易な解決策としては、「解決法を抜く」というものがあります。いままでサイクルの中で解決していたものを解決しないようにする。安易ですね。
もうひとつは、「解決法を提示しない課題を与える」というもの。本質的には同じです。
やっぱり、講義として全体的には閉じたものにしたい。提示した課題は、ちゃんと解決する。
じゃあどうするかってことですが、ここで、「閉じてる」っていうのは、1次元的に閉じてるようにするので、別の軸に開けばいいのかなと思うわけです。
講義のカリキュラムを作るというのは、無限次元的な「世界」を、時間軸方向の1次元におとしこむ作業なわけで、そこで1次元的に閉じるようにするわけです。
ここで、「世界」というのが無限次元つまり、たとえ2次元みたいに次元数が少なかったとしても、1次元目と2次元目の間の次元が埋まっているような、ヒルベルト空間っていうのかな、そういう変な次元を持っているので1次元に落とし込むのが難しいんですけど。
だから、扱う話題を実数的ではなくて複素数的にするというか、話題にポテンシャルを持たせるというか、そういう風にしていけばいいのかと思ったりします。


簡単に言えば、扱っている話題が横方向にどう広がるかを、それが自然に話のなかに織り込まれるくらい考えておけば、質問でるかなぁと思います。