モヒカン族の人

IDEを使わずコマンドラインから」っていうのは、こんな感じのことです。だれかひとりモヒカン族の酋長を選べといわれたら、ぼくは迷わずこの人を推します。
http://www.vc-net.ne.jp/~ytp/bbs/java/bbs22845.html


で、ぼくなりの意見。
ずっとNetBeansを使って教えてますけど、こんな現象は見たことがないです。

(1)IDEは初心者が使ってはいけません。いきなりIDEから始めると、理解力と応用力の浅い人間ばかりが育ち、教育上まずい結果をもたらします

逆に、コマンドラインで教えた場合には「何をしてたのかさっぱりわからなかった」という感想が多いです。
正常に動いた結果とコンパイルエラーと実行時エラーが、プログラムわからない状態じゃ区別できないし、正常に動いた場合でも、プログラムを追わないと何をしてるのかわからないからだと思います。今からプログラムが追えるようになろうという人に、プログラムが追えないと理解できないサンプルを出しても意味が薄いです。
IDEの場合は「理解はできたけど自分で書ける気がしない」という感想が多いです。プログラムから縁遠そうな人たちの感想として。わかる人の場合はメニューやウィザードで勝手に推測してどんどん進むので、理解力と応用力にもプラスだと思います。
それと比較して、コマンドラインで勉強することが理解力と応用力にプラスだとも思えません。今まで見てきた中では、むしろマイナスだと思っています。

(2)初心者は低レベル層の作業をある程度経験し、言語システムの構造等を十分理解してから、IDEを使い始めるべきです。

プログラムが組めない人に、そういう言語システムの構造が充分理解できるとは思えないので、まずIDEを使って勉強してプログラムが組めるようになってから、低レベルを理解していったほうが効率的です。
最初は「プログラムを知らない状態から知っている状態にする」「プログラムを組めない状態から組める状態にする」というのが大切で、理解はプログラムが組めるようになってからじゃないと難しいと思います。IDEを使わなかったからといって言語システムの構造が充分理解できるとは思えないし。
人間の脳みそは、理解してからできるようになるという仕組みにはなっていなくて、できるようになったら理解できるという仕組みになっています。


ということで、IDEは初心者からベテランまで、みんなの道具だと思います。

(3)IDEは初心者の道具ではなく、ベテランの道具です。ここを、まちがえてはいけません。 (この(3)には、みなさま全員がyes!と言うと思う。)