ちょっとハイデガーの本を読んでみたので、ハイデガーの言う「世界」をTwitterのタイムラインに当てはめてみたらどういうことが言えるか試してみました。
7月8日、7月11日にTwitterに投稿したそのままの内容です。ハイデガーについてちゃんと勉強したりしたわけではないので、批評はおてやわらかに。
Twitterのタイムラインを「世界」とおく(2010/7/8)
前提として「TwitterのTLは世界である」としよう。そう置いたばあいになにが言えるか。
世界のうちにいるためには、世界にはたらきかけて、世界からの応答をうける必要がある。Twitterでは、発言をポストして、その反応をうけることで、TLの世界のうちにいることができる。
Twitterでの反応は、直接的には@かRTかfavということになる。この場合「@ がない」ということなども反応のひとつということになる。
Twitterで発言をして@やRTなどの反応をうけることで、世界としてのTLのうちにいることができる。つまりはそうすることで、TwitterのTLが自分にとっての世界になる。
Twitterの中毒性(2010/7/8)
逆に、発言をしない場合、@やRTなどの反応は減っていく。そうすると、自分がTLの世界のうちから外れていき、徐々にTLが自分にとっての世界ではなくなる。
まったくTLも見ないでTwitterから離れるばあい、TwitterのTLという世界は、自分にとって見えなくなる。見えないのであれば離れていられる。
TwitterのTLの前にいながら、発言しないということは、自分がTLの世界のうちにいなくなるということ、TLが自分にとっての世界ではなくなることを目撃するということになる。
ということで、自分がTLの世界のうちにいつづけるため、TLが自分にとっての世界でありつづけるためには、Twitterに発言をポストして、TwitterのTLからの直接的な反応を観測しつづける必要がある。
これが、Twitterの中毒性につながる。かな。
Twitterでのテレビ実況について(2010/7/8)
ついでに、テレビの実況について考えてみよう。
テレビを見て、思ったことを書き込む。同時に同じテレビを見てなにかを書き込んだ人がTL上にたくさんいる。同じテレビを見てる人でTLが形成される。
同じテレビを見ている人でTLが形成されると、自分に対して@ やRTなど直接の反応がなくても、TLの世界のうちにいれる。TLが自分にとっての世界になる。
テレビの実況をすることは、発言をして@ やRTなどの直接の反応をうけるより簡単。つまり、TLが自分にとっての世界になって、TLの世界のうちにある状況を作りやすい。
ということで、テレビの実況もりあがる。
ところで、テレビの実況というとき、TLの世界のほかに、TLのほかのテレビという世界も必要になっている。テレビの実況TLがもりあがるためには、そのテレビを見てる人がたくさんいる必要がある。
ということで、世界の系統が複数あることになってきて、自分に書ける範囲をこえた。
Twitterでの時間性(2010/7/11)
タイムラインが世界であるとして、そのタイムラインは、他のユーザーをフォローすることで作られていく。
ところで、あるユーザーをフォローしたとき、そのユーザーの発言だけではなく、他のユーザーからそのユーザーへの@ 発言も新たに見えるようになる。
他のユーザーは自分がフォローする前にそのユーザーをフォローしてたということ。このようにタイムラインの形成には、前後関係がある。
前後関係があるということは、そこに時間があるということになる。
一方で、タイムラインへの投稿には、直接的な前後関係の依存がほとんどない。あったとしても、短い期間になる。ほとんどの発言は、忘れさられる。
フォローは、それをはずさなければそのまま蓄積されていく。前後関係をもったフォローの関係が蓄積されていく。ということで、タイムラインへの発言の積み重ねではなく、Twitterの時間性というのはフォローによるタイムライン構築のほうにあるんじゃないかと思う。
Twitterにおける「存在の意味」(2010/7/11)
ハイデガーの定義するように「存在の意味」が「時間性」なのであれば、Twitterにおける「存在の意味」というのはfollow関係の構築というということになる。
follow関係の構築が存在の意味であるのなら、follow関係をよく構築すれば、よい存在の意味を構築することができる。follow meなどで安易にfollow関係を拡大していけば、存在の意味が安易なものになる。
ということで、よいfollowのしかたはtwitter上での存在の意味をよくするために重要、ということになった。
まとめと参考文献
テレビの実況については、Twitterの外の「世界」との関係を持ち出す必要があります。いまのところ、そこまで書けるまでよくわかっていないので、今回はそこで止めました。
あと、一番大切なこととして、「存在」というときには「死」について考える必要があります。投稿がされなくなったら「死」なのか、アカウントがなくなったら「死」なのか、投稿者が死んだら「死」なのか、それを融合して考える必要があるのか、考える必要があります。
今回読んだ本はこれです。簡単な言葉遣いで書かれているので、読みやすいです。
ハイデガー 存在の謎について考える (シリーズ・哲学のエッセンス)
- 作者: 北川東子
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もう少し勉強するなら、この本をはじめ、木田元さんの著作が評判がいいようです。
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もちろん、元ネタを読むのが一番いいと思います。やる気のある人は読んじゃってください。
- 作者: マルティンハイデッガー,Martin Heidegger,細谷貞雄
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読むときに、解説本を一緒に読むといいのかも。
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