FizzBuzzはこれまで不要だったとしてもこれからは必要

どうも、FizzBuzzがどうこうという話題を目にするなと思ったら、こういうエントリがあったらしい。
職業プログラマがFizzBuzz書けない理由 - muo-notes


趣旨としては「FizzBuzz書けなくてもプログラマとしてメシくえてるんだから、FizzBuzz書けない人をバカにするのはおかしい」ということだと思う。


ここで、このように書いてある。

彼らがFizzBuzzを書けないのは、おそらく彼ら自身が社会的価値を生む上で必要ないからであって彼らが無能だからではないということ。


とはいえ、次の記事にもあるように、受託開発の終わりが叫ばれるような時代に、FizzBuzzを書けない人が、今後もこれまでと同様な社会的価値を生んで行けるようには思えない。
受託ソフト開発会社は、もう終わり! | 日経 xTECH(クロステック)
市場環境としては、このように書いてある。

国内中心に事業を展開する受託ソフト開発会社の業績は低迷している。2007年度をピークに売り上げは下がり続けていて、07年度と11年度の売上高を比較すると、JBISホールディングスが26%減、日本ユニシスが24%減、CECが24%減、富士ソフトが21%減、NSDが21%減と、軒並み2ケタのマイナスである。堅調なNRIでさえ2%減だ。


ただ、16年の経験で無縁だったという話は、そんなに不思議ではない。

思えばプログラミングに触れ始めてから16年(ぐらい)、FizzBuzzと無縁に生きてた。


FizzBuzzプログラマの力を計りましょうという発端は、2007年2月のこのブログ。
Why Can't Programmers.. Program?
だから、5年以上まえは、プログラマの能力の話というコンテキストでは、FizzBuzzという共通ネタは存在しなかった。


あと、Googleトレンドを見ると、元ネタが2月にポストされて、盛り上がったのは6月くらいということがわかる。
Google トレンド


これは青木さんによる日本語訳が5月8日だったからだと思われる。
どうしてプログラマに・・・プログラムが書けないのか?


このときに一時的にもりあがってるけど、散発的にもりあがるだけで、去年までは基本的にほとんど話題になっていない。
2008年の8月に盛り上がってるのは、当時流行ってた「世界のナベアツ」という人のネタにからめたこの記事が発端だと思われる。
世界のナベアツ問題で楽しむプログラミング | 日経 xTECH(クロステック)


2010年2月ころに流行ったのは、このころ流行ったコードゴルフとか、ゲテモノ系プログラムだったと思われる。
http://d.hatena.ne.jp/milieu/20100204/1265305089
BrainFuck で FizzBuzz - にせねこnotes
(と思ったけど、名古屋わんくまでのFizzBuzz使ったTDDかも
[イベント] TDD 道場 @わんくま名古屋勉強会#11: TDD.NET
追記:2012/8/8 9:43)


2011年1月のは、Twitterで流行ったコードゴルフのようだ。
FizzBuzzを30バイトで - Togetter
2011年4月は、FizzBuzzのイベントがあったらしい。
http://partake.in/events/8c2cd95b-b6d4-4d9f-917e-a98ba9aafd25
2011年6月ころのは、@ITでの記事が発端に思われるけどその記事は消えているので、それを紹介した「濃縮還元オレンジニュース」のリンク
実力を測るのにFizzBuzzも二分探索も使えない:濃縮還元オレンジニュース|gihyo.jp … 技術評論社
そして、この「濃縮還元オレンジニュース」の記事が2011年8月に公開されて、定着した、と見ることができる。


まあ、とにかく、話題の普及として今後は知らなくて当たり前とは言えないし、受託開発の勢いがなくなって、FizzBuzzも組めないというのは社会的価値を生めなくなっていくように思える。
FizzBuzzに関して、いままでの16年と、これからの16年は、同じには語れないんじゃなかろうか。


元エントリでも紹介されてるプログラミングコンテストチャレンジブックは、このような考え方ができることは社会的価値を生む上でも大事になると思う。

プログラミングコンテストチャレンジブック [第2版] ?問題解決のアルゴリズム活用力とコーディングテクニックを鍛える?

プログラミングコンテストチャレンジブック [第2版] ?問題解決のアルゴリズム活用力とコーディングテクニックを鍛える?