書評:Androidプログラミング入門改訂2版

Androidプログラミング入門改訂2版を献本いただきました!わーい。

Google Androidプログラミング入門 改訂2版

Google Androidプログラミング入門 改訂2版


というか、酒のみに行ったら、著者のひとりの山田さんが偶然隣にすわってて、みせてもらった原稿に「ここちょっとわかりにくいですよー」って一箇所指摘しただけなのに、まえがきに名前まで載せていただいて、恐縮です ><


ところで、本書は648ページもあった分厚い「Google Androidプログラミング入門」の改訂版ということなのだけど、448ページと大幅にページが減っていることからもわかるように、内容はかなり変わっています。
前版は、ひととおり全部のってる、という感じでしたが、改訂2版では、開発がすすんでひっかかりそうなところがまとめられているという感じです。


書名は「入門」だけど、「開発がすすんでひっかかりそうなところがまとめられている」と書いたとおり、いまから開発を始めるという人むけの情報はあまりないので、「入門」には向きません。
基本コンポーネントもクラス名とキャプチャの紹介だけで、基本的な使い方すら載っていないので、Androidの開発を今から始めようという人が、この本を読んで何かを作るのは無理だと思います。
また、「初級技術者向け」とありますが、サンプルに省略が多く、著者の意図を読み解く必要があったり、全体的に説明が高度なので、「初級技術者」が読み進めるのは難しいと思います。


この本の価値としては、クラウドバックアップなどデータの扱いや、タスクとプロセスの説明、テストと性能評価、セキュリティなど、ひととおりアプリケーションを組んだあとで、アプリケーションをよりよくするための情報がまとまっていることです。
その点では、Androidプログラム入門者ではなく実践者、初級技術者ではなく中級以上の技術者向けだと思います。
個人的には、テストと性能評価、セキュリティについてがまとまってるのでありがたいです。


ということで、ダメな本ではないのだけど、ターゲットが間違ってるのではないかという印象です。Amazonレビューには、前版にもついていたような★1つや2つの評価と同じような評価が、たくさんつきそうです。
ちょっともったいない。