ChatGPT O1やDeep Researchなどがすごいパフォーマンスを出してきていますね。もう仕組み上も単にLLMではなくAIとしか言えなくなってきています。
そんなAIが進化して、プログラミングをAIがやってくれるようになると、そのプログラムの確認をどうするんだって話があります。業務システムの開発では、プログラム読めない人がプログラムの生成に携わったりするようになって、できてきたプログラムが読めないってなる。
問題では?と思ったのだけど、そもそも業務システムが不要になりますね。
小さい食堂で、伝票とかも取らずにちゃんとまわす人とかいますね。記憶力のいい人だと、昼のラッシュでもちゃんと覚えてまわせそうです。
ファミレスでバイトしてたとき、調子がいいときだと割と全部の注文を覚えれてたりしたので、それなりにまわせる人が多そうです。
そして、AIであればもっと記憶力よく考えてまわせるので、許容できる食堂のサイズも大きくなりますね。
食堂だけじゃなくさまざまな業務で同じように、小規模事業所でひとりの人間がシステムなしにまわせてるところが、AIだともっと大規模に対応できるということになります。
そうすると、業務システムを使うはずだった人間ごとAIが代替するので、ユーザーインタフェースも不要です。
しかし、AIがやると運用のコストがかかるし、大量の処理もできないし、繰り返してればミスもするから、システム化したほうがいいのでは?となるかもしれません。コストは人間が減った分でまかなえる面があるとはいえ。
けれども、このAIはプログラミングも達者なので、そういった繰り返されるような処理は、自動的にスクリプトを組んでしまうのですね。
覚えておいたほうがいい情報も、繰り返して形式がわかると、よさげなデータベースを自動的に作るようになります。
検証が必要なプロセスやデータも、そのようにスクリプト化やデータ化して保持してもらえばいいですね。
Javaなどのインタプリタが実行時に最適化として部分的なコンパイルを行うJIT(Just In Time)コンパイラというのがありますが、AIが実行時に最適化として部分的なプログラムを作るJITプログラミングが行われるわけですね。
業務を深く知る天才プログラマがDB定義やコードを書くので、結構いいものになりそう。ついでに、税務や法規にも詳しいですからね。
業務システムで一番むずかしいのは、例外的な業務に対する処理です。これは、業務システムでは最初に共通部分をシステム化して、例外事項をどんどん載せていくために起こります。
AIによる業務システムでは、基本はすべて個別の処理で、共通部分だけ特別にシステム化するという方針なので、例外処理に強く、特別なことが不要です。
ただ、こうなるとだれかが「これやって」「そうじゃない」「違うだろ」「何度やればわかるんだ」など、無理難題やひどい言葉をかけつづけることでシステムをメンタル的に壊すことができるというセキュリティホールができそうではある。うその業務をやらせるというのは当然にあるな。不正対策も仕込まないといけない。
あと、今までは要件定義のときに発覚していた矛盾が業務運用時にあとのほうで発覚することになるので、行われてしまった業務との整合を取ることが難しくなることもありそう。なんらか、要件整理の過程は必要そうだけど、それもヒアリングなど含めて自律的にやってくれればえらい。
とはいえ、もう実現可能かどうかでいえば可能、というところまできているので、問題は、いつこれが可能なAIにたどり着くかですね。現状の仕組みのままでは無理そうなので、いくつかブレイクスルーは必要になると思いますが、投資される金額が多すぎて、参加してるプレイヤーが多すぎるので、案外すぐに乗り越えてしまいそうです。
いまの性能更新の勢いを見ると、5年もかからないんではと思ってしまう。
ここまでくると、会社っているのか?ともなりそう。
どうやって実装するんや、っていうのもちょっと考えてみました。
AIによる業務管理はどう実現することになるだろうか - きしだのHatena
※ コメントみながらちょくちょく書き足していたので、「このブコメ、ここ読んでないんかな?」と思った部分は、そのブコメのあとに書かれたりしてます。
※ 2025/03/05追記 Matt Welsh氏が2023年の正月(ChatGPT登場直後)に「most software, as we know it, will be replaced by AI systems that are trained rather than programmed(既存の多くのソフトウェアはプログラムではなく学習済みAIに変わっていくだろう)」と言ってますね。
https://cacm.acm.org/opinion/the-end-of-programming/
※ 4/10追記
このエントリのちょっとあとに、もっと具体的な話が書かれているのを発見
https://el-kaim.com/the-rise-of-ai-and-the-impacts-for-software-architecture-2eca55d0e77c
